インパルスレスポンス について

音楽制作のデファクトスタンダード

インパルスレスポンス とは

インパルスレスポンス は、昨今のギターアンプシミュレーターやプロセッサー、キャビネットシミュレーター等に標準的にインサート可能なデーター形式であり IR (アイアール)として知られ、現代の音作りは欠かせない物となっています。IRはキャビネットシミュレーションとして以外に、従来よりコンサートホールのアコースティックな空間が持つ響きをIRデーター化しリバーブとして再現することで活用されてきました。IRは今後まだまだ発展の可能性を秘めている音響データーであると言えます。
本項では、キャビネットシミュレーションのみに焦点を合わせた解説となります。

さて、このIR (Impulse Response) ですが、ギタリストであれば良く耳にする、Fractal Audio Axe-FxやFMシリーズ、Kemper、Neural DSP Quad Cortexなどに代表される 最先端のギターアンプシミュレーターでも、このIRが一役買っています。

IRとは、下記の画像のようなオーディオファイルで、0.2秒~長い物でも1秒程度の「パツ」という単発音が収録されているデータです。この単発音の中に、IRを作成する際に利用したキャビネットやマイクの種類、マイクポジション、ケーブル、ルームアコースティックなどの音響特性が詰まっています。

インパルスレスポンス

DYNAXで扱うIRは、キャビネットの特性をIRデータ化したものです。当社が提供するIRはプロフェッショナルが使用するレコーディングスタジオを使い、全てオリジナルのキャビネットにマイクを立て、DYNAX独自の録音手法を用いてIRを作っています。
DYNAXのIR制作に関しては、以下のページをご覧ください。

>> DYNAX IR について

さて、この IR = Impulse Response は、 IRローダー といわれるアプリケーションや、ハードウェア(単体のプロセッサー)に読み込む事で、キャビネットの特性を再現することができます。言い換えると、実際にそのキャビネットを持っていなくとも、キャビネットの音を再現できるというものになります。

IRローダー
このIRですが、一般的には 3種類の方法で利用されています。

エフェクターとして

ギターアンプのLINE OUT や、エフェクターボードの歪み系の後段に単体のIRローダーを設置しキャビネットシミュレーションによるアコースティックさを加える手法です。具体的な機種としては Moore CABX2 や Strymon Iridium があります。ライブやリハーサルでチューブアンプのアウトプットにキャビネットシミュレーションを行い、ラインアウトを常設されているPAのインプットにダイレクトに音を送り込むなどができます。また、演奏する環境が狭くアンプが持ち込めない場所や、ギターと歌手のみの演奏などの場合にも重宝します。

ギタープロセッサーにIRをインサート

昨今のギタープロセッサーはとても優秀で、プロ・アマチュア問わず多くのプレーヤーが導入しています。Fractal Audio や Ampero Ⅱ Stomp 、Quad Cortexなどのプロセッサーには、高品質なIRローダーが備わっており、メインのサウンド(クリーンや歪み)を作り、お気に入りのIRでサウンドの最終調整します。ギタープロセッサーだけで音作りを完結させる方法以外にも、実機のアンプ(LINE OUT)からプロセッサーに送り、IRローダー → マルチエフェクターという運用を行うこともできます。

IRローダーアプリ

PCでもMACでも IRをロード可能なスタンドアローンのソフトウェアやDAWにプラグインとして立ち上げることのできるソフトが多数存在します。アプリを使う場合は、DAWへのレコーディングや、リアンプの用途が殆どだと思います。ソフトウェアには有料、無料とありますが、有料版の方が自由度が高く音をより作り込むことができます。

>> 当社 Theoneストアで扱っている IRローダー一覧

昨今のIRローダーやギターシミュレーターは、取り込んだIRをベースに、本体操作やエディターソフトでの編集機能(EQやマイクシミュレーション、パワーアンプモデリングなど)を使い、更にサウンドに手を加える事ができます。もちろん、作ったサウンドの保存と呼び出しも可能ですので、録音やダビングには非常に重宝することでしょう。各プロセッサー、ソフトなどを用いた IR活用をご覧ください。

>> IR活用について

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