NEUMANN U87Ai – DYNAX ギターレコーディング マイク
ギターレコーディング マイク としてのU87Ai
ギターレコーディング マイク は様々な物があり、どのマイクも「そのマイクが持つ特性」があります。その事により、同じ ギターキャビネット で録音してもマイクが異なることでサウンドの質感は大きく変わります。
「質感が変わる＝音の良し悪し」ではなく、レコーディングされる周波数が異なることで出音自体が変わりますので、その曲の中で「どのマイクが合うのか？」や「このジャンルであればこの定番マイク」などを選定する上でも多くのマイクでギターキャビネットを録音したサウンドをプレビューできることは、制作現場において大きなアドバンテージになります。
本ページで紹介するマイクの特性は以下となります。
U87Aiと言えば、ボーカル録りで定番化されていますが、楽器のレコーディングにおいても、その実力は遺憾なく発揮されています。機能面では無指向性・単一指向性・双指向性と、3つの指向性パターンを持つデュアルダイアフラムカプセルを備えており、非常に幅広いシーンで活躍できます。
余談ですが、今でこそ1本のマイクで複数の指向性を切り替える機能が普及してきましたが、その礎を作ったのがNEUMANNです。背面にある10dB減衰スイッチを有効にすると、最大127dB（音圧45Pa相当）まで歪みなしで処理が可能。もう一方のスイッチはカットオフ周波数を変えることができ、マイクの入力部で直接的に近接効果の干渉を抑えてくれます。
とにかく迷ったらU87！と言われるほどどんな音源にも使える万能マイクで、世界標準がゆえに必ずと言っていいほど比較対象に挙がるというのも頷けます。
付属品のロゴ刻印入りの木製ケースは高級感があり、マイク本体のニッケルボディの質感も相まって所有欲を満たしてくれます。一度手にするとユーザーのリファレンスマイクとして今後ずっと支えてくれる、そんな安心感を与えてくれる1本です。
NEUMANN U87Aiに関して
ギターレコーディング マイク としても世界中のスタジオやエンジニアが必ずと言って良い程、ラインナップしている定番のコンデンサーマイク。
実際にDYNAXの現場でも、主要マイクとして利用してきました。DYNAXでは主に ギターレコーディング マイク として導入しており、そのサウンドはコンデンサーならではのキメが細かく粒立ちがハッキリしたサウンドで、中音域に厚みがあるのが特徴です。現場ではギターキャビネットに立て、スピーカーユニットの収音をしていますが、スピーカーの各ポジションの音を明確に拾ってくれます。サウンド自体には癖がなく、言い換えると 無色透明な音で拾ってくれますので、発音側の特徴をしっかりと捉えるマイクとして業界で定番になっているのも納得できます。
NEUMANN(ノイマン)は1928年にドイツのベルリンで創立されて以来、90年以上に渡って多くの著名人の声や楽曲作品を集音しているオーディオ界のパイオニア的存在です。
設立と共に世界初の量産型コンデンサーマイク「CMV3」を販売し、当時限られた施設にしか置いていない専門機器であったコンデンサーマイクを世に普及させた功績はあまりにも大きく偉大です。1949年に伝説的なマイク「U47」を発表後、度重なるアップデートを経て1967年にソリッドステート式の「U87」が生まれます。
本機は初代U87から時代とともにモデファイしながら未だに最前線で愛用され続けている現行モデルです。ボーカルやナレーション収録など、プロフェッショナルなレコーディング業界での世界標準となっています。
サウンドはNEUMANNらしいふくよかでしっかりとした中域の表現力がとにかく絶品です。低域から高域まで素直で脚色の少ない周波数特性となっており、バランス感覚が絶妙で音源を選ばない万能選手です。とにかく耳によく馴染みます。音の厚み、奥行き感、空気感、どれも安定感が凄まじいのです。そしてそのままミックスまで作業を進められる安心感を与えてくれるマイクは唯一無二ではないでしょうか。編集にも強いということはレコーディングにおいて大きなメリットとなります。
もっとも多用されているであろうボーカルでのレコーディングでは高域の明るさが引き立ちつつ、低域のふくよさも損なわずにしっかりと収録できます。滑らかで密度の高い音で存在感が際立ち、マイク自体に独特のコンプ感があります。これこそが「NEUMANNの音」なのかもしれません。
しっかりとした低音のレスポンスと優れた中音域のディテールにより、ベースやギターなどの弦楽器との相性も良好、ハイトーンを出した際にも密度があり、繊細に音を捉えてくれます。チェロなどのソリストのスポット・マイクとしてよく使用されています。
このように、性別やジャンル、ボーカリスト、楽器を選ばない万能性が一番の特徴として挙げられます。どういう音源に立てても「使える」音になるというのがすごいことですね。
特徴
・世界で最も有名なスタジオマイクのひとつ
・低域から高域まで素直で脚色の少ないバランスのとれた周波数特性
・NEUMANNらしいしっかりとした中域の表現力
・3つの指向性パターンに切り替え可能(無指向性、単一指向性、双指向性)
・ローカットとパッドの切り替えが可能
・非常に低いセルフノイズ
製品スペック
形式: コンデンサーマイク
指向特性：3段階（無指向性、双指向性、単一指向性）
周波数範囲：20Hz-20kHz
感度：-48 dB
出力インピーダンス：200Ω
最大SPL：127dB SPL/117dB(単一指向性)
電源：ファンタム48V±4V
コネクター：キャノン3pinメス×1
寸法：径56mm、全長200mm
重量：500g
